| 台湾専利実務 |
| 1.譲渡および実施権登録の基準となる日 |
| 2.異議・無効審判請求の理由・証拠の補完期間 |
本法第41条の規定により、異議申立人は、公告の日から3ヶ月以内に証明書類を添付して異議申立書を提出しなければならない。異議申立人が理由および証拠を補完したい場合は、異議申立の日から1ヶ月以内に行わなければならない。無効審判を請求する場合、第72条の規定により、無期限という制限を除いて、その無効審判請求の理由および証拠の補正規定は、異議と同一である。
従来において、実務上、上述した理由および証拠を補完する1ヶ月間は、法定であり不変な期間であると認識されていたが、新たな理由および新たな証拠を補完する時に初めて、この制限があるものであって、理由の補充および証拠の補充には適用されない。詳しく言えば、もしも1ヶ月を超過して補完された証拠と元の引例証拠とが、同一な基礎事実の証拠であれば、補充証拠に属するものであり、行政法院78年度判字第437号判例(1989年)に照らし合わせて、上記理由および証拠を補完する法定期間に関する上述した条文の制限を受けるものではない。例えば、補完された証拠と元の証拠とが、それぞれ同一の製造業者が印刷作製・開発したカタログおよび同一製品番号の実物であり、明らかに両者が関連性を有して、その補完されたものが補充証拠に属するものとなるので、その補正は、法定期間を過ぎているけれども、やはり受理されなければならない。もしも1ヶ月を超過して補完した証拠が、元の引例証拠と関連性が無ければ、新しい証拠に属するものとなり、例えば、元の引例証拠が、公開のカタログまたは公開の取引伝票あるいはサンプルであり、補充証拠が他人のある専利前願とすれば、明らかに前後して提出された証拠には関連性がなく、その補完されたものは新しい証拠に属するものとなり、もしも法定期間を過ぎていれば、処分は受理されない。
また、上述した法定の1ヶ月間の補正期間が制限されているものは、異議申立書または無効審判請求書中の理由および証拠部分のみに限られており、その他の身分証明書あるいは法人証明書の副本等については、本法第18条第1項の但し書きの規定により、指定期間に遅れたが処分前に補完した場合には、やはり受理されなければならない。また、例えば、異議申立書または無効審判請求書が規定された様式を使用していない、あるいは、理由および証拠欄以外において各項の内容の記載が規定に合っていない、もしくは関連する証拠ならびに証明書類が外国語であり、中国語訳文がまだ提出されていない等の事情で、当事者がそのために補完することもまた同様に上述した1ヶ月間の補正期間という拘束を受けない。
2000(中華民国89)年10月31日に新しく修正公告された「専利出願書類補正事項の作業管理要点」において、その第8点は既に上述した異議または無効審判請求理由・証拠の事情につき、審査決定時にやはり斟酌すべきであり、それが期限を過ぎての補完であるから不受理とすることはできないと規定している。従って、1ヶ月の期間を過ぎて補完した場合、補充的な性質あるいは新しい内容に属することにはかかわりなく、いずれも受理して斟酌されなければならない(別に付注5を参照)。但し、被異議人または被無効審判請求人に送付して答弁を求める手続を行っているか注意する必要がある。
(付注5)行政法院の上記した法定補正期間に関する見解 異議および無効審判請求の理由ならびに証拠を補完する1ヶ月という期間に関して、行政法院は、以前に85年度判字第2284号判決(1996年)において、無効審判請求人が(新たな)理由および証拠を補完した時、たとえ既に上述した期間を過ぎていても、原処分機関が未だなお処理を完了していない時には、やはり、その補完された理由および証拠に基づき実体的に斟酌すべきであり、それが期限を過ぎてからの補完であるから不受理とすることはできないと認識しているとともに、86年度判字第1473号再審判決(1997年)において、無効審判請求の(新たな)理由および証拠の補完は、手続に属する行為であって、その性質が不変な期間であるものではないと認識している。最近、また89年度判字第1957号判決(2000年)においてもやはり上述した同一の見解が支持されている。これもまた「専利出願書類補正事項の作業管理要点」第8点を修正する要因となっている。
5.無効審判請求案の提起後、審査中において、係争の専利が専利権期間の満了または専利年金未支払い等の事情のために、専利権が当然消滅するに至ったとしても、その無効審判請求案は、審査・審決を続行しなければならない。利害関係人が専利権期間の満了あるいは当然消滅後において初めて無効審判請求人を提起した場合については、専利法第72条第3項(実用新案、意匠は、これを準用)の規定により、専利権の取消しについて法律上の利益を回復することができる場合に限られる。